外国人材と働くための『伝わる日本語』実践ワークショップを開催しました
2026年2月19日(木)、Linc Cafeにて 外国人材と働くための『伝わる日本語』実践ワークショップ」を開催しました。本ワークショップは、外国人材採用を進めている企業様向けに、“伝えたつもり”をなくし、“伝わる日本語”に変換することを目的に実施いたしました。
外国人材の採用が進む一方で、現場ではこのような声が多く聞かれます。
・コミュニケーションの課題認識はあるが、どうしていいかわからない。
・言葉は通じているが「意図」までは共有しきれないことがある。
・「日本特有の文化」の共有が難しく、発言のタイミングや内容で誤解を生んでしまうことがある。
本ワークショップでは、日本語そのものが持つ特性に立ち返るところからスタートしました。
目次
1.「日本語」はハイコンテクスト言語
2.ケーススタディで学ぶ“伝わる日本語”
3.「大丈夫です」「分かりました」の確認方法
4.参加者の声(満足度100%)
5.交流会の様子
1. 「日本語」はハイコンテクスト言語

ワークショップでは、まず「I(私)」の日本語訳を書き出すワークを実施しました。
私/僕/俺/自分/拙者 など、 一人称だけでも多様な表現が存在しています。
さらに、
・「その仕事は自分がやります」
・「その仕事は自分でやって」
・「その仕事は自分でやらせましょう」
といったニュアンスの違いを通して、日本人は無意識に言葉を選んでいる事実を再確認しました。また、日本は世界でも最もハイコンテクストな文化の一つです。 「察すること」を前提としたコミュニケーションが根付いています。
2.ケーススタディで学ぶ”伝わる日本語”
本ワークショップでは、実際の現場で起こりがちなミスコミュニケーションを題材に、
「なぜ伝わらないのか?」を参加者同士で考える時間を設けました。取り上げたのは、非常にシンプルな一言です。
「そこ汚れてるね」
日本人同士であれば、多くの場合この一言で 「掃除してほしい」という意図が共有されます。しかし、外国人スタッフにとってはどうでしょうか。
参加者からは、次のような視点が挙がりました。
・これは報告なのか、指示なのか分からない
・今やるべきなのか、後でいいのか分からない
・どの程度きれいにすればよいのか不明確
・そもそも「きれい」の基準が共有されていない
つまり、日本人が無意識に行っている 「行間の共有」を前提とした表現になっているのです。ワークでは、この一言を具体的な指示に変換しました。「そのテーブルを、今、布巾で拭いてください。」この一文には、
・主語(誰が)
・対象(どこを)
・行動(何をする)
・タイミング(いつ)
が明確に含まれています。「伝わらない」のではなく、 「伝わる形に変換できていなかった」。この気づきこそが、本ワークショップの核心でした。

3.「大丈夫です」「わかりました」の確認方法
外国人スタッフとのコミュニケーションで、多くの現場が悩むのがこの言葉です。指示を出した際に、「大丈夫です」 「分かりました」と返ってきます。しかし実際には、後から確認するとできていない。 この経験をされた企業様も多いのではないでしょうか。ワークショップではまず、「なぜ“分かりました”と言ってしまうのか?」という問いから整理しました。
背景には、
・上司に対して否定しづらい文化的要因
・反射的に「YES」と答える習慣
・理解できていないことを伝える語彙・勇気の不足
といった要素があることを共有しました。その上で重要なのは、「分かったと言わせること」がゴールではないということです。理解確認の具体策として紹介されたのは、次の3つです。
① リピートさせる
指示内容をそのまま繰り返してもらう。
例:「では、今から何をしますか?」と問いかける。
② 内容を説明させる
自分の言葉で説明してもらう。
例:「どうやってやりますか?」と具体的な手順を話してもらう。
③ 実際にやってもらう
その場で一度実行してもらい、確認する。
“できるかどうか”ではなく、“どこで詰まるか”を見る。
4.参加者の声(満足度100%)
参加後アンケートでは、満足度100%をいただきました。
・改めて日本語で国を超えてコミュニケーションを取る方法を身につけることができました。
・日本人の当たり前と、外国籍の方の当たり前の違いを改めて実感でき、とてもためになる時間でした。
・日本人としての“空間や文章を読む力”は特性であり、外国人スタッフにはないため、根本の考え方を一から変える必要があると感じました。
・日本人主流の“察してください”という価値観が、おこがましいものであることを再確認できました。
5.交流会

ワークショップ終了後は、交流会を実施しました。少人数開催ならではの距離感の近さもあり、
参加者同士が飲みながら食べながら、和気あいあいとした雰囲気の中で、互いの現場での悩みを共有し、普段なかなか聞けないリアルな質問を投げかけるなど、非常に実践的な意見交換の場となりました。
最後にーLincが提供する価値
Lincは、外国人材の採用支援だけでなく、 定着・育成・現場コミュニケーション改善までを一気通貫で支援しています。外国人材と一緒に働いていく中で、ミスコミュニケーションは必ず起こります。重要なのは、それを「誰の問題」にするかではなく、「どう修正できる組織であるか」です。
・自社でも実施したい
・管理職向けに体系的に学ばせたい
といったご相談も承っております。貴社の現場状況に合わせたカスタマイズ研修も可能です。
ご関心のある企業様は、ぜひLincまでお問い合わせください。