「外国人材の進学・就労・生活支援を通じた多文化共生社会の実現に向けたLincの取り組みのご紹介」 ジャパンSDGsアワード 応募内容について

株式会社Linc(以下、Linc)は、「SDGs(持続可能な開発目標)※」の実現を経営目標と捉え、国際社会が追求する社会課題の解決に貢献することにより、企業価値の向上と持続的な社会の実現に取り組んでいます。

2021年6月、SDGsに関する勉強会をLinc経営陣を含め社員全員参加で行い、メンバー全員が理解を深めた後、これからも継続的に取り組んでいくために、本プロジェクトがスタートしました。

これまでご紹介した内容に基づき、Lincの今までやってきた取り組みや今後の展望に関して、外部に対しての発信に加え、より多くの方々へLincの取り組みを知っていただき、それらを評価していただくため、第五回ジャパンSDGsアワード(※下記参照)へ応募致しました。

今回は、ジャパンSDGsアワードに応募した内容について、皆さまへご紹介致します。

 

◆ジャパンSDGsアワードとは?

SDGsの達成に向けて、優れた取組を行う企業・団体等を表彰するため「ジャパンSDGsアワード」を 創設。(SDGs推進本部第3回会合で決定)  表彰の対象:SSDGs達成に資する優れた国内外の取組を行っている、日本に拠点のある企業・ 団体(企業、NPO/NGO、地方自治体、学術機関、各種団体等)  表彰の内容:最も優れた1案件を、総理大臣によるSDGs推進本部長表彰、その他の4案件程度を、 官房長官・外務大臣による副本部長表彰とする。その他、特筆すべき功績があったと認められる 企業・団体等について、特別賞を付与する場合がある。

(「ジャパンSDGsアワードとは」(外務省ホームページより抜粋)>https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/award/index.html

※ジャパンSDGsアワードついて、詳細は、下記のホームページよりご確認ください。

<ジャパンSDGsアワードとは(外務省ホームページより)>https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/award/index.html

<第五回ジャパンSDGsアワード公募(外務省ホームページより)>https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/oda/sdgs/award/award_5th.html

 

【応募活動の概要】

SDGsに関する勉強会をLinc経営陣を含め社員全員参加で行い、メンバー全員が理解を深めた後、これからも継続的に取り組んでいくために、本プロジェクトがスタートしました。

以下2つの項目に対し、3つの観点から活動内容及び今後の展望をご紹介致します。

1.Lincとして現在取り組んでいること

2.今後取り組むことができそうなこと
・留学生コミュニティ
・進学支援 Linc study
・キャリア支援 Linc Intern

今後、Lincメンバー全員がSDGsに一丸となって取り組むことで、社会や人々の課題を解決し、持続可能な社会の実現に一層貢献していきます。

 

【応募活動の目的と背景】

少子高齢化という、抗えない大きな波が押し寄せてくる日本において、優秀な外国人人材の増加は日本という国の持続的発展に必要不可欠だと我々は確信しています。

Lincでは優秀な外国人人材の「日本に来て良かった」を最大化させることで多様性と包容力溢れる社会の実現というビジョンを掲げております。

Lincでは、全てのユーザーに対して「安心・信頼・帰属・幸福」を感じてもらえるよう、「来日外国人留学生コミュニティの運営」をもとに、Lincと提携のビジネスパートナーを交え、日本で長く生活していく上で必要不可欠なサポート「生活」「進学」「就職」この3つの角度からサービスを提供し、今後更なる事業拡大を目指しています。

 

【応募活動の具体的な内容】

①日本社会及び地域への貢献 

活力あふれ個性豊かな地域社会を実現し、人材不足を解消するため、地域振興の推進に寄与することを目的し、ひとづくり及び地方の魅力を海外に向けてプロモーションしています。

②パートナーである教育機関及び企業への貢献

時代の進化とともに「大量生産的、画一的な知識や技能の習得」から「個人の興味、能力、必要に応じた、コミュニティベースでオンデマンドな知識、技能の習得」へ変化しています。それに対して、来日留学生の玄関口である日本語学校がテクノロジーを利用して、学習をより能動的、協調的、探索的な教育ができるようにLincがサポートしています。

③留学生コミュニティ 

新型コロナウイルスの影響により、人との接触機会が減少し、さらに日本でのネットワークが限られ、多くの学生が孤独やストレスを抱えた。そこで、コロナ禍で孤立する留学生たちに対して、人とのつながり、日常の問題を相談できるようなサポートや、学習支援とオンラインサポートを通じ、Linc留学生コミュニティを構築しています。 

 

1.Linc Study

⑴日本語学校及び地方都市のプロモーション

学校を含む地域のオンラインプロモーションをすることで地域の特性や魅力を海外に伝え、日本への留学を促す。Linc運営ソーシャルメディア総フォロワー数約17万人に対して発信ができる。これまで配信した学校は約50校に及び、閲覧数は約30万回という実績です。


⑵先生向けウェビナー

日本語学校間の横の繋がりを増やし、情報交換ができるようにするために、Lincは2020年6月よりオンライン&オフラインセミナーを開催、計14実施、延べ約800名の日本語教育関係者が参加していただきました。


⑶Facebookグループ「日本語教育をアップデートする会」とSNSチャットグループの運営

ウェビナーで議論しきれないテーマやお互い意見交換の場として、Facebookグループを立ち上げ、イベント企画の実施を行なっています。約400名の日本語教育関係者が参加しております。SNSチャットグループでは、約70名の日本語学校関係者が参加し、情報交換・交流の場として日々意見が飛び交っています。


⑷日本語授業及びEJU模擬試験プラットフォームの無償提供

新型コロナウイルスの影響で入国制限により入国ができない学生に対して、また、外国人向けの予備校がない地方でも、質の高い授業にネットでいつでもアクセスできるようにしました。コロナウイルス感染による影響で、オンライン授業へ切り替える必要がある中、Lincが自社で開発した授業配信システムを無償で提供した。現在20校の日本語学校に導入いただいています。利用者は約1000名に及びます。


⑸SNSチャットグループの運営

■生活支援、学生同士のコミュニケーション

日々の食事写真や留学生活の情報、進学関連の情報を共有をしています。開始当初は20名ほどでしたが、開始1年後、現在では約1000名以上の留学生が参加しています。

■日本語会話グループ

毎日、SNSグループ内で、日本語の単語や文法の共有、留学生が読んだ文章の音声メッセージを日本人大学生が発音の修正をしています。これまで延べ1,000名以上の留学生が参加しました。


⑹オンライン自習室

ZOOMのような会議ツールを使い、無料で参加できる「オンライン自習室」を行なっております。日本各地の日本語学校に所属している留学生は毎日平均20名が参加し、各自のスマートフォンやタブレットで手元を写して、勉強の様子がわかり皆で勉強している雰囲気を再現できます。

2.Linc Intern

(1)キャリアコミュニティ運営

■SNSグループ

2020年1月から外国人材を対象にした就職やキャリア形成に関する情報を共有しており、現在600名が参加しています。


■SNS発信

2020年8月から求人情報、イベント宣伝と開催レポート、就職活動やキャリア経験談のインタビュー記事等を発信し、1年間で約100件の投稿、閲覧数は合計約10万となりました。

 

(2)キャリア関連イベント
外国人材を対象に仲間・成長機会・本当の自分と出会う『出会いの場』と実用的な日本語力やビジネススキルを高める『実践の場』を提供しています。2020年1月開始からイベントは計80回、参加延べ人数は1400名となります。

 

(3)外国人材の育成・定着支援
企業のマネジメントコストを下げ、同時に成長促進するために、Linc Internが紹介した外国人インターンに育成・定着支援を行っています。
約30社の企業にインターン紹介を行い、企業10社へ22名の定着支援を提供しました。


(4)法人向けセミナー
外国人材の採用やマネジメントで悩みを抱えている企業の方々が情報交換できるように、2020年10月より計6回実施、延べ約200名の企業関係者と個人に参加いただきました。

【自己評価】

自己評価の概要

Lincの事業を通じて、国籍を問わず多様な価値観を持つ個々人が自分らしく働ける環境の実現が促され、中長期的には企業における人材の多様性、包摂性が高まることが期待できます。
少子高齢化により日本国内の多くの企業が人手不足に直面していることに加え、専門的・技術的分野における産業発展を促すためにも外国人材に対する需要と期待が高まっています。日本政府も留学生の増加と卒業後の日本における就職率向上・定着支援を喫緊の課題と捉え推進しています。一方で、生活インフラの整備、大学受験、就職活動、就職後の定着など、ライフステージ毎に様々な課題が存在しています。

 

a. 普遍性

Lincでは、来日した留学生、外国人材に対し、日本における進学、就労、生活支援を提供しています。Eラーニングシステム、SNS、ビデオ通話アプリ等を活用し場所を問わず利用できるサービスを提供しているため、日本全国の外国人材、外国に在住しながら日本への来日を考えている外国人材も利用ができます。

 

b. 包摂性

留学生、外国人材が日本で進学、就職するにあたり壁になっている一人ひとりの課題を、メンターが伴走しながら支援することで、外国人材が望む進学・就労機会の獲得できるようにしています。同時に、外国人材を採用している日本の企業とも定期的に面談を実施し、外国人材の教育や受入れ体制、コミュニケーションについての課題を把握、支援することで、国籍問わず多様な個人が主役になる多文化共生の実現を目指しています。

 

c. 参画性

日本全国の日本語学校、企業、教育機関等、様々なステークホルダーと連携することで、国籍を問わずあらゆる外国人が日本で活躍で能力を発揮しながら、日本の経済成長にも寄与できる環境構築を実現しています。

 

d. 統合性

留学生が地方の大学に進学し、地方でのインターンシップや就職に繋がることで、就職した企業の海外展開が推進される事例が出ています。地方の人手不足の解消に繋がるとともに、経済活性化にも寄与するものであり、相互関連性・相乗効果を重視しています。

 

e. 透明性と説明責任

当社の事業活動を通じた変化を可視化するため、「東京金融賞2019-ESG投資部門」を受賞したインパクト投資家らと連携し、グロ―バルに活用されているIRISプラスなどの「事業のアウトプットとSDGsを紐づける成果指標」を活用して2021年9月に指標を設定。測定したデータに基づき事業を改善、インパクト投資家に対して説明するとともにその内容をプレスリリースやレポートとして今年から毎年公開していきます。

 

【応募活動の今後の展望】


1.Linc Farmの設立

・今後必要となる食の重要性に関する知識を伝え、理解を深めていくことにより、食品ロスを防ぐ。
・将来的にはLincが農園を運営し、育てた農作物を低価格で提供する。

2.Linc Studyの新たな取り組み案

・多言語対応
・教材の完全電子化(ペーパーレス化)
・中国国内にある日本語教育に取り組んでいる高校と日本語学校との連携を促し、直接募集化を推進していくことで、日本語学校運営におけるコストカットに貢献

3.Linc Internの新たな取り組み案

・企業の外国人新入社員または若手外国人社員を対象にしたオンライン学習と実践をかけ合わせた研修プログラムの開発
・プロジェクト推進能力の向上を目的とした、学生向け各種オープン企画のプラットフォーム作り
・企業のダイバーシティ・マネジメントに関する意見交換ができるプラットフォームの運営


◆最後に

応募内容は以上となります。

受賞結果の発表は2021年年末ごろを予定しております。皆様へ良い結果報告ができるよう、また、引き続きLincの事業活動に関して、変わらぬご支援のほど、よろしくお願いいたします。最後までお読みいただきありがとうございました。