学生のモチベーション管理と孤独感緩和のための心理的な支援について ~調査報告とLinc担当者からの事例報告~ ウェビナーレポート

1月25日(水)Linc主催ウェビナー

 

学生のモチベーション管理と

孤独感緩和のための心理的な支援について

~調査報告とLinc担当者からの事例報告~

を開催し、日本語学校の先生方より合計30名にご参加頂きました。(ZOOMにて24名、Lincのオフィスにて6名)

今回は、株式会社Lincより下記3名が発表致しました。

①株式会社Linc 日本語学校担当 鎌田

②株式会社Linc 日本語学校担当 志磨

③株式会社Linc 学生指導担当 韓

 

1.今回のウェビナーの背景と目的

 

■目的

昨年11月末実施したウェビナー実施後のアンケートにて、「一番興味のあるウェビナーテーマ」についてお聞きしたところ、「学生の学習意欲、モチベーション管理と孤独感緩和と心理的な支援」が一番獲得票数が多いテーマでした。

日頃お付き合いのある学校の先生の中で、学生のモチベーション維持の仕方や学習意欲をUPさせるための工夫はないか等について聞かれたことがあるため、今回のテーマに選びました。

 

■期待

弊社の指導例のご紹介や、日本語学校の先生方からいただいた指導する上での工夫やポイントをご紹介させていただくことで、貴校の学生のモチベーションを学校がキープし、学生本人が自ら学習したい、と思えるように良いマインドコントロールが出来るよう、先生たちにとって何か学びになれば幸いです。

 

2.日本語学校の先生が学生指導時の感じた課題と工夫ポイント紹介

 

今回、弊社担当から日本語学校の先生方にウェビナー取材を依頼し、ご回答頂きました。

まず最初に、今回のウェビナーを通して伝えたいことをお話ししました。

弊社から各校の先生方へお聞きした質問は以下の通りです。

 

質問①:学生のモチベーション管理や学習意欲について、具体的な悩みや課題を教えてください。
質問②:日本語学校の先生から、学生に対して指導するときに気を付けているポイントは何ですか?

 

ーー

まず、悩みや課題については以下の通り、

①学生について

②先生について

③その他

上記3つに分類してご紹介しました。

 

①学生についての課題は「明確な目標・目的がない」、「親や先生に任せて自己主張がない」などの学生本人の考え方や能力に関する意見が寄せられました。

②先生についての課題は「日本語学習をどれだけ自立学習にさせるのか?が重要であり課題」といった日本語授業面の工夫ポイントや、「外部塾へ通う中国学生を塾が最後まで面倒を見ず、最終的に学校に相談に来て困る」等の進路指導方法の面からの回答がありました。

③その他の課題は「EJU受験の難しさが影響し、進学意識が下がってしまう」などのお話しや、「JLPT,EJU等の公的試験の出願に消極的、何度も個別に

  出願を促さなければならず大変」といった課題もありました。

 

ーー

それに対しての先生方の解決策については以下の通りです。

 

①面談の場面

・目的意識

・工夫

・その他

②授業の場面

③先生のマインドセット

④学生との関係性

を順を追ってそれぞれご紹介しました。

 

他、詳細は後日アップされるYoutube動画よりご確認頂けます。

 

  1. 弊社学生指導担当より、孤独感緩和のための心理的な支援・施策

 

次に、弊社ユーザーの担任の先生より、実際に学生を指導しているノウハウを以下2つの面からご紹介しました。

 

①学生の学習意欲を高める方法

②保護者とコミュニケーションをとる際の注意点

 

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①学生の学習意欲を高める方法

学習目標がない学生への対応時には「日本留学の動機が自発的か否か見分ける」必要があります。

 

自発的な場合:

・想像上の生活とのギャップを埋めるために、日本での実生活を体験する時間を設けること。

・競争意識を強化すること。

が必要です。

 

自発的ではない場合:

・内発的に学習する動機付けをすること。

・学生の興味や将来への期待を知ること。

・学習に対する抵抗感の原因を理解すること。

・生徒との信頼関係を築くことを心がけること。

 

が必要です。実際の生徒のAさん、Bさんの例を交えてご説明しました。

 

②保護者とコミュニケーションをとる際の注意点

弊社は学生の保護者との連絡も行っております。その際のポイントとしては下記のスライドをご参照ください。

②モチベーション管理の方法:学習レポート

 

担任先生からの指導に加え、Lincでは、日頃お世話になっている日本語学校様に向けて、年に数回、弊社のサービスを利用している学生の学習報告をパワーポイントの形にまとめてお渡ししております。

目的としましては、担任先生との面談は進学指導だけでなく、学生の心理面でのサポートも行っています。精神的な不安や悩みも話を聞いた内容も、先生や保護者に共有しています。学校、Linc、保護者 三者からのサポートが学生にとってより手厚く、進学への自信に繋がるためです。

一つ例をご紹介させていただきますと、ある学校の学生が二次試験準備の最中、精神面で不安定な状態が続き、受験勉強にも手がつかない状態でした。学習レポートを持参した際、先生に報告したところ、学生の状況を把握しておらず、とても驚かれていたと同時に、学生の状況が把握できたことで学校からも学生のフォローができるようになったという事例もありました。

 

4.「Linc Study」について

学習意欲を下げずにいかに自主性を伸ばし、本人が志望している大学へ進学させていくか、Lincが提供しているコンテンツを簡単にご紹介しました。

 

LincStudy(以下、当サービス)は、中華圏学生を対象とした進学E-ラーニングサービスです。これまで100以上の学校、述べ5000人以上の学生に利用、現在200名ほどの学生に利用いただいております。

当サービスでは、EJU日本語科目以外の科目を動画コンテンツとして提供しておりますが、Lincが一番重要視しているポイントは「担任先生による1対1の進学指導」です。定期的な面談の実施や綿密なコミュニケーションをとることで、学生の不安や悩みを解消できるようにしています。これによって、学生が効率良く目標大学へ合格できるようにサポート体制ができております。

 

5.株式会社Lincとコミュニティ「東京日本語クラブ」紹介

最後にこれまでご紹介したサービスを踏まえ、なぜLincがこのようなことをしているのか?をご説明させていただくとともに、Lincの目指すビジョン・ミッションをお話させていただきました。

また、孤独感緩和、心理的な支援施策のひとつとして留学生コミュニティ「東京日本語クラブ」、楽しく学べる日本語学習SNSコンテンツもご紹介させていただきました。

これまでLincがご紹介した事例は学生のモチベーション管理や指導工夫の一つの手段にすぎません。今回ご紹介した事例は、日本語学校の先生方でも実践できる内容もございますので、是非学生指導にお役立てできれば幸いです。

■本件についてのお問い合わせ

①お問い合わせ先:https://www.linc-info.com/contact/

②電話でのお問い合わせ:03-6240-2155(株式会社Linc)まで直接お問い合わせください。 

ご不明な点等ございましたら遠慮なくお申し付けください。

 ■株式会社Lincについて

Lincではインバウンド・タレントの「日本に来て良かった」を最大化させることで多様性と包容力溢れる社会の実現というビジョンを掲げております。少子高齢化という、抗えない大きな波が押し寄せてくる日本において、優秀なインバウンド・タレントの増加は日本という国の持続的発展に必要不可欠だと我々は確信しています。そのために私たちはお客様のニーズに応えるべく、常にユーザーである学生や日本語学校をサポートすることによって信頼関係を構築してまいりました。またLincはこれまで投資家から累計2億円近くの資金調達を完了しており、この話題が日本経済新聞にも掲載されました。